全5回でお送りしている「経営事項審査(経審)」シリーズ。今回が2回目です。
前回は経審の基本についてお話ししましたが、今回はいよいよ本題、「総合評定値(P点)」の仕組みについて解説します。

【経営事項審査シリーズ 全5回】
第1回:経審とは?建設業者が公共工事に挑む第一歩
第2回:総合評定値(P点)の仕組みを徹底解説(X1・X2・Y・Z・W)
第3回:経審の申請スケジュールと必要書類
第4回:P点を上げるためにできること(実務対策編)
第5回:経審を受けたあとにすべきこと(入札参加資格申請まで)
今回のブログでは、P点がどのように決まるのか、計算の仕組みを解説します。
次回は、経審の申請スケジュールと必要書類について解説する予定です。
【P点の仕組み 今回のポイント】
POINT1: P点は5つの評点を重み付けして合計した点数【結論】
POINT2: X1(完成工事高)とZ(技術力)が25%で最大ウェイト
POINT3: Y(経営状況)が20%、X2・Wがそれぞれ15%
POINT4: P点の全国平均はおおよそ700点前後
<過去のブログはこちら>
【経営事項審査シリーズ】
◆経営事項審査とは?建設業者が公共工事に挑むための第一歩
【建設業許可を取る方法(基本編・応用編)】
◆建設業許可を取る方法(基本編)
◆経営業務管理責任者とは
◆公共工事に参入する方法
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経審を受けると、最終的に「総合評定値(P点)」という1つの点数が算出されます。これが入札参加資格や工事ランクの基準になる、経審で最も重要な数字です。
P点は、次の5つの評点をそれぞれ決められた割合(ウェイト)で掛けて、足し合わせることで算出されます。
P=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×W
・X1:完成工事高評点(経営規模)
・X2:自己資本額・利益額評点(経営規模)
・Y:経営状況評点(財務の健全性)
・Z:技術力評点
・W:社会性等評点(その他)
単純に5項目の点数を足したり平均を取ったりするのではなく、項目ごとに重要度(ウェイト)が違うという点がポイントです。

X1(完成工事高評点)は、業種ごとの年間平均完成工事高、つまり売上高に近い数字をもとに算出される評点です。直近2年または3年のいずれかの平均を選ぶことができます。
X2(経営規模評点)は、自己資本額と平均利益額をもとに算出される評点で、会社の財務体力を表します。自己資本が厚く、利益をしっかり出している会社ほど高く評価されます。
この2つを合わせて、ウェイトはP点全体の40%(X1:25%、X2:15%)を占めており、特にX1は最も影響の大きい項目のひとつです。

Y点は、決算書の数値をもとに財務の健全性を評価する評点です。負債の重さ、収益性、資本構成など複数の指標を組み合わせて算出され、国土交通大臣に登録された「経営状況分析機関」に申請して結果通知を受け取る必要があります。
経審を申請する前に、まずこのY点の分析結果を取得しておくことが手続き上の前提になります。ウェイトは20%です。

Z点は、会社の技術力を表す評点で、ウェイトはX1と並んで最大の25%です。
具体的には、
・技術職員数評点(資格者を含めた技術職員の人数)
・元請完成工事高評点(元請として完成させた工事の金額)
の2つから算出され、特に技術職員数の影響が大きくなっています。
技術者の資格取得やCCUS(建設キャリアアップシステム)への登録なども、このZ点に関わってきます。

W点は、上記4つの評点に当てはまらない「社会性」に関する取り組みを評価する項目で、ウェイトは15%です。
・社会保険・労働保険への加入状況
・若年技術者の育成・確保の状況
・防災協定の締結状況
・CCUSの活用状況
・建設業の経理処理状況
などが評価対象になります。他の評点が決算内容に左右されるのに対し、W点は取り組み次第で比較的短期間に改善しやすい項目が多いのが特徴です。

今回は、総合評定値(P点)の仕組みについて解説しました。
・P点は5つの評点(X1・X2・Y・Z・W)を重み付けして合計した点数
・X1(完成工事高)とZ(技術力)が25%で最大ウェイト
・Y(経営状況)は20%、X2・Wはそれぞれ15%
・W点は決算内容に関係なく、取り組み次第で改善しやすい項目
次回は、経審の申請スケジュールと必要書類について、詳しく解説していきます。
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