欠格要件とは|建設業許可を取る方法(応用編)

全5回に渡りお送りしている「建設業許可を取る方法(応用編)」。
いよいよ最終回となる5回目、「欠格要件」について解説します。


冒頭で結論をお伝えすると、これまで全5回にわたってお送りした「建設業許可シリーズ」ですが、
他にも細かい要件は多々あるものの、私の伝えた5点をクリアした会社は、9割方許可が取れると思ってもらって大丈夫です。



【重要】建設業許可の主な要件5点

  • 建設業の会社を5年以上経営、もしくは役員経験
  • 10年以上の実務経験 or 国家資格あり
  • 要件を満たした事務所
  • 預金残高500万円 or 純資産500万円 or 資本金500万円(開業初年度のみ有効)
  • 欠格要件に該当しないこと ←今回のブログで解説

  • 余談ですが、当事務所はHPにも掲げているとおり、建設業許可のご支援を完全成果報酬制で提案しております。
    (一部例外あり)
    つまるところ、許可が下りなければ、当事務所の報酬は全額お返しします(これまでに不許可の事例はありませんが)


    ですので、裏を返すと、許可が通る見込みがなければ、残念ながらお客様との契約を断念せざるを得ません。
    許可が通るかどうか我々が判断する一番のポイントが、上記で掲げる主な要件5点というわけです。



    話が逸れましたが、今回は最後のテーマとなる「欠格要件」について解説します。
    建設業の許可だけではなく、世の中の大半の行政手続きに必ずと言っていいほど、登場する要件かと思います。


    ※全てを解説することはできませんので、重要なポイントを抜粋して取り上げます



    【欠格要件とは?】法律(建設業法)第8条

    国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の各号のいずれか(許可の更新を受けようとする者にあつては、第一号又は第七号から第十四号までのいずれか)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならない。


  • 一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 二 第二十九条第一項第七号又は第八号に該当することにより一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者
  • 三 第二十九条第一項第七号又は第八号に該当するとして一般建設業の許可又は特定建設業の許可の取消しの処分に係る行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十五条の規定による通知があつた日から当該処分があつた日又は処分をしないことの決定があつた日までの間に第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出をした者で当該届出の日から五年を経過しないもの
  • 四 前号に規定する期間内に第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出があつた場合において、前号の通知の日前六十日以内に当該届出に係る法人の役員等若しくは政令で定める使用人であつた者又は当該届出に係る個人の政令で定める使用人であつた者で、当該届出の日から五年を経過しないもの
  • 五 第二十八条第三項又は第五項の規定により営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
  • 六 許可を受けようとする建設業について第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者
  • 七 拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
  • 八 この法律、建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるもの若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)の規定(同法第三十二条の三第七項及び第三十二条の十一第一項の規定を除く。)に違反したことにより、又は刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百四条、第二百六条、第二百八条、第二百八条の二、第二百二十二条若しくは第二百四十七条の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律(大正十五年法律第六十号)の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者
  • 九 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者(第十四号において「暴力団員等」という。)
  • 十 心身の故障により建設業を適正に営むことができない者として国土交通省令で定めるもの
  • 十一 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は次号(法人でその役員等のうちに第一号から第四号まで又は第六号から前号までのいずれかに該当する者のあるものに係る部分に限る。)のいずれかに該当するもの
  • 十二 法人でその役員等又は政令で定める使用人のうちに、第一号から第四号まで又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第三号又は第四号に該当する者についてはその者が第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出がされる以前から、第六号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該法人の役員等又は政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
  • 十三 個人で政令で定める使用人のうちに、第一号から第四号まで又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第三号又は第四号に該当する者についてはその者が第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出がされる以前から、第六号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該個人の政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの
  • 十四 暴力団員等がその事業活動を支配する者


  • <過去のブログはこちら>
    【建設業許可を取る方法(基本編)】
    建設業許可を取る方法(基本編)


    【建設業許可を取る方法(応用編)】
    経営業務管理責任者とは
    営業所技術者(旧:専任技術者)とは
    建設業許可を取るための事務所とは
    500万円の財産要件とは


    【その他、建設業関連】
    建設業の法人成り(法人か?個人か?)
    電気工事業で建設業許可を取る方法
    解体工事業の登録について
    公共工事に参入する方法


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    一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者


    建設業許可の欠格要件にある「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」。
    法律用語が並ぶと難しく見えますが、かみ砕くと「過去に破産したことがあり、まだ公的に『経済的な信用を取り戻した』と認められていない状態の人」を指します。


    さらに分かりやすく、3つのステップで解説します。


    1. 「破産手続開始の決定」とは?
    裁判所に「もう借金が返せません」と申し立て、裁判所が「確かにその通りですね、では破産手続きを始めましょう」と認めた瞬間のことです。
    この決定が出た時点から、その人は「破産者」という扱いになります。


    2. 「復権(ふっけん)」とは?
    破産者になると、一定の資格(弁護士、税理士、建設業の役員など)になれなかったり、制限を受けたりします。この「制限」を解除してもらい、元の権利を取り戻すことを「復権」と言います。
    通常、以下のいずれかで復権します。


  • 免責許可の決定: 裁判所から「残りの借金は返さなくていいですよ」という許可が確定したとき(自己破産のほとんどがこれです)
  • 10年の経過: 破産決定から10年が経ったとき
  • 借金の完済: 破産後に自力で借金をすべて返したとき

  • 3. つまり「復権を得ない者」とは?
    「破産手続き中、または免責(借金チャラ)の許可がまだ下りていない状態の人」のことです。



    二 第二十九条第一項第七号又は第八号に該当することにより一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者


    <第二十九条第一項第七号>
    不正の手段により第三条第一項の許可(同条第三項の許可の更新を含む。)又は第十七条の二第一項から第三項(譲渡・合併・分割)まで若しくは第十七条の三第一項(相続)の認可を受けた場合


    <第二十九条第一項第八号>
    前条第一項各号のいずれかに該当し情状特に重い場合又は同条第三項若しくは第五項の規定による営業の停止の処分に違反した場合




    七 拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から五年を経過しない者


    専門用語を抜きにして「超訳」するとこうなります。


    重い罪(拘禁刑以上)で捕まって、刑務所を出てから(あるいは刑が終わってから)まだ5年経っていない人はダメですよ


    ポイントを3つに分けて、かみ砕いて解説します。


    1. 「拘禁刑(こうきんけい)以上の刑」とは?
    まず、刑罰には「重さ」のランクがあります。


     ・拘禁刑(旧:懲役・禁錮):刑務所に入る刑のことです。
     ・罰金:お金を払う刑。


    この第7号で言っているのは、「刑務所に行かなければならないレベルの重い罪」を犯した人のことです。
    ※2025年6月より、これまでの「懲役」と「禁錮」が一本化され「拘禁刑」という名称に変わりました。


    2. 「刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日」とは?
    簡単に言うと、「刑期がすべて終了した日」のことです。


     ・刑の執行を終わり:満期で出所した日。
     ・執行を受けることがなくなった:時効が成立した、または恩赦(おんしゃ)を受けた場合など。


    【注意!】執行猶予(しっこうゆうよ)の場合
    もし「拘禁刑(懲役)○年、執行猶予○年」という判決だった場合、その猶予期間が無事に終われば、その瞬間から欠格要件には該当しなくなります。 5年待つ必要はありません。


    3. 「5年を経過しない者」とは?
    刑務所を出てから5年間は「様子見期間」ということです。
    この5年の間に「もう一度ちゃんと真面目にやっていけるか」を見られるわけですね。5年を1日でも過ぎれば、この欠格要件からは外れる(=許可が取れるようになる)ことになります。


    ここが一番の落とし穴!

    ここで述べた、法律の第7号(拘禁刑以上)は「どんな罪でも」アウトになります。
    建設業に関係のない「泥棒」や「交通事故」であっても、刑務所に入るレベルの判決なら一発で欠格です。


    一方、これより軽い「罰金刑」の場合は、以下の特定の罪に限って5年間の制限がかかります(第8条第8号)。


     ・建設業法違反
     ・暴力団排除法違反
     ・暴行罪・傷害罪・脅迫罪など(粗暴な行為)



    十二 法人でその役員等又は政令で定める使用人のうちに、第一号から第四号まで又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者(第二号に該当する者についてはその者が第二十九条の規定により許可を取り消される以前から、第三号又は第四号に該当する者についてはその者が第十二条第五号に該当する旨の同条の規定による届出がされる以前から、第六号に該当する者についてはその者が第二十九条の四の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該法人の役員等又は政令で定める使用人であつた者を除く。)のあるもの


    法人でその役員等又は政令で定める使用人
     ・役員等: 取締役、監査役、執行役、相談役、顧問、株主(10%以上保持者)
     ・政令で定める使用人:支店長、営業所長


    第一号から第四号まで又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者
     ・上記で解説した、「破産者」「刑務所帰り(拘禁刑)」「暴力団員」など、欠格リストに当てはまる人が一人でもいる法人は、許可を受けれません...ということです



    まとめ


    いかがでしたでしょうか?
    最終回となる今回は、欠格要件について解説しました。


    欠格要件は、全部で14項目あり、数が多いです。
    今回は重要な点のみ抜粋してお伝えしましたので、その他の点でご不明点があれば
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